スマホゲームアプリを運用する時に主に使用するKPIをまとめてみました。
マーケティング、マネタイズを考えると様々なKGIが想定されますが、
KGIを売上とした場合のKPIを設定してみました。
ですので、諸経費や仕入と行ったコスト関連のKPIは記載していません。
現場では、それらコスト関連項目(顧客獲得コストCACなど)も必要になるかと思います。
ゲーム運用で施策を考えていくと主に、「ユーザの状態」を変化させるために施策を行うのがメインとなります。
普通はKPIツリーとか作成して関連性を紐付けたりするのですが他サイトで結構紹介されていて今更感があります。
なので、各ユーザの状態でKPIを分類してみました(下図)。下図を参考に、各用語を説明してみたいと思います。
KGI・KPIとはどんな意味?
KGIやKPIについても簡単にまとめます。
KGI
Key Goal Indicator
達成すべき成果を数値で表した目標です。
日本語では「重要目標達成指数」。
利益・売上・経費と言った最終的な目標に関わる項目が設定されることが多いと思います。
ここで設定したKGIを達成するための数値目標としてKPIを設定します。
KPI
Key Performance Indicators
上記KGIに対して、達成に必要な、データ、プロセス、アクションなどを相関的に指数化したものです。
より具体的な数値目標と言った方がわかりやすいでしょうか。
日本語では「主要業績評価指標」。
KGIだけの設定では、何をどうしたら達成できるか、今のプロジェクトの進め方で方向性が合っているのか不明瞭です。
具体的なKPIを設定することによって、KPIの数値目標を達成することでKGIの進捗を測定します。
スマホゲームアプリ運用でよく使用されるKPIを上図にまとめてみました。
ユーザ数に関連したKPI解説
アプリの入り口になるため、計算ではなく、各サービスから提供されるデータによってい得られる数値がメインとなります。
最もベースとなる数値になります。
ユーザ数
アプリに登録しているアカウント数です。
登録者数がそのまま数値になった物と考えれば、サービス開始から今まで登録された人数です。
自動でアカウント登録者を削除したりしなければ、累積して増えていきます。
「新規ユーザ」「カムバックユーザ」などさらに分類されます。
実際にはより詳細に、「デイリー新規ユーザ」や「月間新規ユーザ」などKPI設定されることも多いです。
ダウンロード数
アプリがダウンロードされた数です。
ストア・オーガニック流入
アプリストアなどから検索されたり紹介されてアプリがダウンロードされた数。
ゲーム内の施策とは絡みがほぼない流入。
また、何をきっかけとして検索されたのか追うことができない流入数。
広告流入
他ゲームのアプリ内広告やその他アフィリエイトなど、
広告と言っても幅広い種別があると思いますが、広告から流入したユーザ数。
広告施策ごとに分けてKPI設定される場合が多い。
- 広告流入に関わる施策
- In-Game AD
- アフィリエイト
SNS流入
フェイスブック(Facebook)やツイッター(Twitter)と言ったSNSからの流入。
ツイッターでのリツィートキャンペーンなどを実施するゲームも多い。
また、流入後の施策として、アプリのSNSへ登録を促す施策など実施しているアプリもある。
- SNS流入に関わる施策
- Retweet キャンペーン
- 事前登録 キャンペーン
- Discord コミュニティ
- SNS登録でゲーム内通貨・アイテム配布
アクティブユーザ数に関連したKPI解説
アクティブユーザ数 (AU : Active Users)
新規ユーザ・カムバックユーザも含めた、アプリを起動したユーザ数のKPIになります。
基本的にアクティブユーザ数はDAU(Daily Active Users)日毎のアクティブユーザ数と同数になります。
DAUと同じように更にアクティブユーザを細分化し「週間・月間アクティブユーザ」などKPIとして設定します。
デイリーアクティブユーザ数 (DAU : Daily Active Users)
24時間に1回以上、アプリを起動したユーザ数です。
実際にアプリを使用している人数が増えればそれだけ、課金や広告閲覧の機会が増えるので重要視されるKPIです。
- DAUに関わるゲーム内施策
- ログインボーナス
- デイリークエスト
X日継続ユーザ数
特にゲームアプリでは重要視されるKPIです。
3日継続、7日継続、1ヶ月継続など継続日数別でKPI設定されます。
継続ユーザとは、日毎アプリを起動しているユーザになります。
毎日アクティブなユーザほど、ゲームに対する満足感が高く離脱しにくい傾向にあります。
また、逆に、継続ログインユーザが減少すると、DAUや課金売上に深刻に数字として現れます。
ほとんどの成功しているアプリにおいて、継続ユーザを増加させるための施策の割合が多めに採用されています。
- X日継続ユーザ数に関わるゲーム内施策
- 連続ログインボーナス
- ウィークリークエスト
- 報酬アイテム追加
- 期間ゲーム内通貨・アイテム配布
- 期間報酬アイテム追加
X回ログインユーザ数
1日に複数回ログインしているユーザ数です。
ゲームアプリですと時間経過で報酬が得られる施策などもあり、ユーザのログイン回数や遊んでいる時間等をKPIとして測るケースも多いと思います。
- X回ログインユーザ数に関わるゲーム内施策
- スタミナ制度・プレイ回数回復制度
- 時限イベント
- オフライン(AFK)報酬獲得
- キューボックス
定着率
大体30日で測ります。1人のユーザが1ヶ月間に、何回アクティブユーザとしてアクセスしているか計算します。
DAUは、月の平均を使用することが多いでしょうか。
MAU(Monthly Active Users)は月間アクティブユーザの略になります。
関連するKPIとして「リテンション率」など設定する場合もあります。
「リテンション率」がメインの場合も多いかもしれません。
課金ユーザ数に関連したKPI解説
課金ユーザ数
実際に課金しているユーザの数です。
PUとかPUUと省略されることが多いです。
それぞれ「Paid User」「Paid Unique User」の頭文字になります。
- 課金ユーザ数に関わるゲーム内施策
- 初心者課金パック
- 機能追加
平均課金単価
「Average Revenue Per Paid User」の頭文字をとって、ARPPUと省略されるます。
数字上この数字が高くなれば、客単価が上がることになり、最終的な売上につながるので重要視されるKPIです。
KPIの項目上は課金ユーザ数と平均課金単価が上がれば、売上が上がることになります。
- 平均課金単価に関わるゲーム内施策
- STEPアップ課金(例:初心者パック購入→中級パック購入→高級パック購入)
- VIP
課金率
一般には1日単位でアクティブユーザの内、課金してくれているユーザの割合を求めます。
課金率を見ることにより、ゲーム内ユーザの他プロジェクトとの比較などが行いやすくなります。
また、同ゲーム内でも、商品ごとに課金率を求めユーザの動向を模索する指標としても使用できます。
広告に関連したKPI解説
広告関連KPIは、ゲームのマネタイズに置いて重要な位置を閉めるアプリが多くなってきています。
KPIの性質はゲームによって変化するので、簡単な紹介に留めます。
ADを見ることで、ユーザにメリットを付与するのが一般的です。
また、広告料が発生することにより、無課金ユーザでも売上が発生します。
広告閲覧数
ユーザが広告を閲覧した回数です。
広告単価
広告単価は様々なパターンがあります。
例としては
「1000回表示あたりの広告単価(CPM Cost Per Mille)」
「クリック単価」
などがあります。
平均売上金額
広告等を考慮した場合、平均課金単価(ARPPU)以外に平均売上金額も重要になります。
「Average Revenue Per User」の略でARPUと省略されます。
売上に対して広告からの収益の割合を求めたり更に細分化してKPIが設定されます。
具体的な施策としては、広告閲覧数の上昇に焦点が当てられます。